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Engineered Design for Architecture

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NH TERRACE

ホテル|東京都中央区|2026|進行中

川への眺めを残したまま、都市のノイズだけをどう抑えるか

東京・日本橋箱崎町の小さな敷地に、ホテルと住宅という異なる用途を積層した建築である。

低層から中層にはホテル、高層部には住宅を配置し、不特定多数の人が利用する場所と、個人の生活のための場所をひとつの建築の中に重ねている。ホテルの客室は1フロア1室とすることで、都市の中心にありながら高いプライバシーを確保した。

一方、この場所の大きな魅力である日本橋川への眺望を取り込みながら、周辺建物や都市の視覚的なノイズをどのように抑えるかが、客室空間を考えるうえで重要なテーマとなった。

そこでバルコニーの手すりについて、客室から見える日本橋川と周辺環境をシミュレーションし、川への視界を確保しながら、視覚的にマスクしたい周辺建物が見えにくくなる角度を検証した。手すりを構成する部材のねじり角度を場所ごとに最適化することで、視線を単純に遮るのではなく、「見たい風景を残し、都市のノイズを低減する」フィルターとしてデザインしている。

面積、高さ、容積、避難、設備、構造、周辺環境といった条件を、単に解決すべき制約として扱うのではなく、それぞれを建築の構成やディテールを導く手掛かりとして読み解く。

ホテルと住宅、公共性と私性、川への眺望と都市のノイズ。相反する条件のあいだに適切な関係をつくることで、都市の小さな敷地に、その場所だからこそ生まれる空間をつくろうとした。

SPACE

COMPUTATION

点群で記録した3階の空間が、工事中の現場に重なっていく
客室階(3・5・6・8階)で、手すりの羽根の角度を決めていく過程。点の色は日射の評価値で、敷地の条件としてあらかじめ決まっている。その上で羽根を1枚ずつ −90°から90°まで5°刻みに振り、決まったものから固定していく。1階あたり132枚。薄く敷いてあるのは各階の平面
2階。低層は一続きの長い手すりで、羽根は297枚ある

DATA

所在地東京都中央区
用途ホテル
年2026年
共同設計MoY architects/山本基揮建築設計
構造設計株式会社構造計画研究所
設備設計有限会社コモド設備計画