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MU: Mercurial Unfolding

インスタレーション|東京都新宿区(東京日仏学院 前庭)|2009年|竣工

揺蕩う霧を、どうすれば敷地の中に留められるか

霧の彫刻家 中谷芙二子との協働による屋外のインスタレーション。東京日仏学院の委嘱により、学院の前庭に約1か月(2009年9月24日〜10月31日)展示された。中谷氏の「霧の彫刻」シリーズの一点(霧インスタレーション #47662 Ichigaya)にあたる。

庭の2か所に気象センサーを据え、風速・風向・気温・湿度を刻々と計測する。9系統・200個の霧ノズルを、敷地の中央に向けて庭を取り囲むように配置し、各系統を独自に開発したモーターバルブの開閉で制御した。霧は中央に置いた仮想のターゲットに向かって噴き、ターゲットの位置は気温・湿度・風の動き、さらには噴霧の勢いそのものによっても刻々と移る。システムが風を感じ、霧がターゲットを追いかけることで、結果として霧が敷地の中に留まる。水銀を落とさないよう掌で転がしているような様子から、この名がついた。「気まぐれな展開」とも読め、頭文字のMUは霧、無をも暗示している。

噴霧の長さ、プログラムの作動間隔、ノズルの設置角度。いずれも中谷氏が現場で実際に霧を出しながら、一つずつ細やかに決めていった。霧のふるまいそのものは、天候や風向、現場での偶然によって成り立っている。

SPACE

COMPUTATION

制御の様子。気温・湿度・風向・風速を読みながら、どの系統から噴くかが刻々と切り替わる(6分36秒)

DATA

作家中谷芙二子
所在地東京都新宿区(東京日仏学院 前庭)
用途インスタレーション
竣工2009年
仕様ノズル200個・9系統/ポンプ2基/自動制御バルブ9個/気象センサー2基
制作田坂博子、野田智子
協力松平正次、中村泰之
掲載東京日仏学院(2009年9月24日〜10月31日)/霧の彫刻 #47662 Ichigaya/アンヤン(韓国、2014年3月)